銅像は単一色の方がいい
私の銅像に対するこだわりの一つに色があります。単一色じゃないとダメなんです。 「日本の銅像完全名鑑」というオールカラーの銅像本を出版協力させてもらいましたが、知人の感想が、「カラーのはずなのに地味だよね(笑)」でした。しかし私にはそれがいいのです。 例えるならカラー写真では表現できないセピア色写真の味わい深い重厚感といったところでしょうか。銅像は単一色じゃないとダメなんです!
さらに銅像は設置されてから時間を経て表面が雨風にさらされ化学的変化によっていい感じに劣化されてきます。
新品ピカピカの銅像よりは、そのような古さを感じる銅像の方が好みです。明治時代に設置された100年物の銅像に出会うとワクワクしてきます!
ただ雨風にさられたままですと、蜘蛛の巣が張られたりと本当に劣化してしまいますので、定期的な清掃は必要です。たまにそのような可哀そうな銅像を見ることがあり残念な気持ちになります。
またメンテナンスをしていただくのはいいのですが、味わい深かった銅像が新品同様のテカテカの着色にされてしまうこともあり、これも少し残念に思うことがあります。程よい劣化具合の銅像が理想です。
近彩色豊かなカラーリングの銅像が増えており観光客の撮影スポットとして非常に人気があると思います。
しかし私にとっては、カラフルにすることで重厚感が薄れてしまうという印象を持ってしまいます。