ジェンナー(台東区)

設置場所:東京都台東区 東京国立博物館東洋館横
制作者:米原雲海(1869〜1925)
制作時期:1897年
寄贈者:大日本私立衛生会
画像提供:ヒロ団長
林久治⇒銅像探索記/f

設置経緯:エドワード・ジェンナー(1749〜1823)はイギリスの医師。牛の乳搾りの女性は、天然痘が流行しても罹らない。この経験則をきっかけに長年研究を続けた牛痘ワクチンを、初めてジェンナー家の使用人の8歳の息子に対して治験し、その効果が確認されたのが1796年のこと。それから100年となる明治29(1896)年に、大日本私立衛生協会が東京美術学校に制作を依頼。木彫科の高村光雲を制作主任として、実際の制作は助手の米原雲海(1869〜1925)が担当し、翌30(1897)年に木彫の原型(現在東京芸術大学所蔵)が完成。その後(時期不明)青銅像が完成。台座の銘板によると、明治37(1904)年6月に帝室博物館の傍に建立したという(その場所は不明)。昭和6(1931)年に表慶館の後の広場に移され、昭和54(1979)年に正門から入ってすぐ右手にあるイイギリの大木の下という現在の場所に移築される。
台座正面の碑文(画像提供:林久治)
種痘醫祖善那君像/DR.EDWARD JENNER/是為種痘醫祖善那/君之像君英國人以/良醫名時患痘瘡禍/世創牛痘種法至西/暦一千七百九十八年始公之於世其方/流傳各国經五十餘/年入我長崎實嘉永/二年也遂遍布海内/曩者大日本私立衛/生會謀鑄君像以表/徳朝野人士翕然贊/助託東京美術學校/鑄造今茲明治三十/七年六月得官允建/之帝室博物館側嗚/呼躋民壽域恵澤不/可諼也乃記以諗後/大日本私立衛生會獻納

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