塙保己一(渋谷区)

設置場所:東京都渋谷区東2-9-1 温故学会会館1階ロビー
設置時期:1932年に寄贈された
製作者:東京美術学校教授・水谷鐵也(みずのや・てつや:1876-1943)

設置経緯:塙保己一(1746-1821)は、武州児玉郡(現・埼玉県本庄市)に生まれ、江戸時代後期に活躍した盲目の国学者。温故学会会館は、塙保己一が41年間をかけて、全国各地に散在していた貴重な書物を集め、校訂を加え、種類ごとに分けて編纂した文献集である「群書類従」の版木を管理・保存する目的で、1927年3月竣工、同年7月開館した。2000年には「登録有形文化財」に指定された。「群書類従」の版木は、1957年に国の重要文化財に指定された。三重苦のヘレン・ケラー女史は1937年の来日に際し、4月26日に本会館を訪問した。ケラー女史は「塙保己一像(本像)」や「塙保己一愛用の机」に触れ、「私は子どものころ、母から塙先生をお手本にしなさいと励まされて育ちました。今日、先生の像に触れることができたことは、日本訪問における最も有意義なことと思います。先生の手垢の染みたお机と頭を傾けておられる敬虔なお姿とには、心からの尊敬を覚えました。先生のお名前は流れる水のように永遠に伝わることでしょう」との感想を述べた。

1 comment

  1. 林 久治 -

    本像の探索記⇒「林久治のHP」の「乱歩」欄に記載された、次の記事をご覧下さい。 
    「第145 回 渋谷区温故学会会館の塙保己一像と世田谷区太子堂の聖徳太子像と弘法大師像」

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