宮城道雄(新宿区)

 設置場所:新宿区中町35 宮城道雄記念館展示室
 建立時期:1962年6月25日 宮城道雄先生七回忌
 製作者:朝倉文雄
 画像提供:林 久治⇒銅像探索記/f 
設置経緯:この宮城道雄先生(1894.4.17-1956.6.25)像は、宮城道雄記念館「検校の間」庭前の胸像と同型
朝倉文雄の署名
宮城道雄記念館石碑 宮城道雄氏略傳
 宮城道雄は明治二十七年四月七日神戸市に生る。生後二百日にして悪質の眼病あり。九歳遂に失明し二代目神戸中嶋検校の門に入る。その藝術的天分は夙に音樂に發現し十六歳にして処女作「水の變態」を成し爾来「春の海」「秋の調」「落葉の踊」「櫻變曲」等幾多の名曲あり。獨自の妙音は一代を風靡して盛世の新日本音樂と稱せらる。
 昭和五年東京音樂學校に迎へられて講師となり同十二年には同校教授たり。十九年高等官三等正五位に任せられ昭和二十四年には東京藝術大学講師たり。三十一年六月正四位勲四等に叙せられ旭日小綬章の授与輿を受く。その間藝術院會員の拝命放送文化賞の受賞世界民族音樂舞踏祭に日本代表として渡歐などの榮輿ありしを昭和三十一年六月二十四日關西交響樂団との協演のため大阪市に向ふ途上列車銀河より東海道刈谷驛附近の鐵路に轉落せるを發見手當中翌二十五日光輝ある六十二年の生涯を終りぬ。
 口述及び点字寫字機に依る「雨の念佛」「騒音」「垣隣」等の詩趣多き随筆の類を収めたる全集三巻の遺著あり。亦その詞藻を見るに足る。
 右 七周忌に當り屬により 遺友 佐藤春夫撰

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