プロメテウス(千代田区)

設置場所:東京都千代田区大手町1-1-2 大手門タワー・ENEOSビル1階ロビー
制作者:富永直樹(1913-2006)
除幕式:1988年12月9日、旧日本石油(現・JXTGグループ)創設100周年記念
寄贈者:日本石油系列特約店
画像提供:林久治⇒銅像探索記/f

設置経緯:本像は1988年、旧日本石油(現・JXTGグループ)の創設100周年記念として西新橋本社(東京都港区西新橋1-3-12)に設置。2010年、新日本石油が新日鉱ホールディングスと経営統合してJXホールディングスになり、新会社本社となった大手町の「JXビル」(千代田区大手町2-6-3)に移転。2015年、「大手門タワー・ENEOSビル」(千代田区大手町1-1-2)竣工に伴い本社を同ビルに移転した時に遷座させられ、今度は屋内に移転。
ギリシャ神話のプロメテウスは巨神族であるティーターン神族のひとりで、弟のエピメテウスとともに、人間や動物たちを作る仕事を委ねられていた。粘土をこねて人間を作ってくれたのだ。エピメテウスは動物たちに勇気や力や速さや知恵など、いろいろな贈り物を気前よく与えたのだが、さて、人間にはなにを与えようかというところで、もう手持ちの贈り物がないことに気がついてしまう。そこで兄プロメテウスに相談したところ、プロメテウスは天に昇り、太陽から火を拝借して、これを人間に手渡した。人間は大助かりだ。これで火を起こして寒さもしのげるし、調理もできる。金属の製錬もできる。道具や武器も作れるし、貨幣も醸造できる。文明の誕生だ。技術万歳!が、これに怒ったのが主神ゼウス。プロメテウスに罰を与えることにした。岩山にプロメテウスを鎖で磔(はりつけ)にして、その肝臓をハゲタカにつつかせたのである。プロメテウスは不死身なので、肝臓を喰われても一日で再生してしまう。すると、またハゲタカがつつく。そんな永遠の拷問に耐え続けたのがプロメテウスなのだ。

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